
今日から4月に入りましたね。ほんと早いです。
以前ちょこちょこお話していた田舎暮らしを、今日は久しぶりに書きます。
移住にご興味ある方は、宜しければご覧くださいませ。
4月中旬で、明日香に来てもう半年になります。
ひとまず住居だけを田舎に移して、今はこちらで店舗+家の物件を探しているという段階です。
(以前に少し話を進めていた、一時的な仮店舗という形態は見送りました)
この半年間、明日香だけではなく、奈良じゅうをあっちこっち回っていまして、裏道や細道もこなし、少しは奈良県民らしくなってきました。
奈良の人は閉鎖的、保守的、なんて話を移住前からよく聞いていましたが、私個人的には親切な人が多いと感じますし、奈良の人ととても肌が合うようです。
とはいえ、奈良の中でも、北部や西部の都市部に行くと、またちょっと雰囲気が違うので、まだまだ真相は分かりませんが。
トップの写真は、今住んでいる集落からすぐの、村役場に続く明日香のメインロード(?)です。
いつも、この山に向かう道を通って自宅に帰るのですが、豊かな自然の贅沢感を噛み締めながら、帰り着いた安堵感に包まれます。(あぁ贅沢やわ~)と心の声。
写真奥の山の中腹に見える小さな塔が見えるでしょうか?
これは、岡寺の五重塔で、夜にはライトアップされるのですが、そこだけが田舎に若干そぐわない妖艶な雰囲気になるんですよ(笑)
田舎の観光地によくある、穏やかなんだか派手なんだかよく分からないヤツですね。
そして、写真左手のもくもくした木々の隙間から桜並木が写っているのは、集落のすぐ裏手の川沿いの桜並木で、ちょっとした観光スポットにもなっているんです。
先週はちょうど満開ということもあって、平日でも多くの観光客が付近を散策していました。
特にこの土日は、車もレンタサイクルも歩いている人もめちゃくちゃ多い。。。
住んでいる身としては、ちょっと騒がしいなぁ、なんて思っちゃいます。
桜並木、もうちょっと寄ってみるとこんな感じです。

一歩外に出ると、付近は春の美しい風景が広がっていて、この季節の明日香は散歩しがいがあります。
冬が厳しかった分、様々な花が咲いて、新緑が芽吹いて、日に日に命が噴き出してくる景色は、余計に美しく感じます。
さて、移住生活が心地良いことばかりかというと、そういうワケでもなく、雰囲気は穏やかですが、気候は全然穏やかではありません。。。
冬はめちゃくちゃ寒いですし、夏は(まだ迎えていませんが)「暑過ぎて外に出れないレベルやで~」なんて話も聞きます。
今の時期でも、日中は大阪より暑くなることもしばしばです。
自宅から山は近くに見えますが、山の中腹でもなく、山に囲まれてもいないので、涼しさはあまりなくて、日が照っていると一気に気温が上がります。
そして、朝晩は大阪より寒いことが多いので、まだストーブもこたつも使っています。
おじいちゃんも、こたつ布団に埋もれるのがお好みのようで、気持ち良さそうなので、しまうのはまだまだ先になりそうです。

寒さが苦手な私は、冬の寒さがどれ位かとビビってたのですが、確かに大阪と比べ物にならない寒さではあるものの、大雪が積もることもないし、慣れれば大丈夫だなぁと、ちょっと寒さへの耐性が出来たようです。
裏手の山を登っていく奥明日香の方だと、真冬は閉ざされた感じになるそうで、今住んでいる場所はちょうど良いくらいの田舎レベルみたいです。
この「ちょうど良い田舎レベル」というのは、移住先探しにとても重要で、長らく移住先が決まらなかった一因でもあります。
そして、なかなか次の店舗を決められていないのも、ちょうど良い田舎レベルに、ちょうど良い物件がないから。。。
山深い所にある良い店(マジメにクオリティの高いものを提供するお店)が、少し都会の方へ移転するという話は、ざらにあるんですよね。
シーズン以外はお客さんが来ないとか、どれだけ美味しいものを出しても分かってもらえないとか、お客さんがそれなりに付いても、生活の不便さが大変になってきたとか、、、移住のあるある話になっているそうです。
うちには年老いた人と犬がいるもんで、更に色々なハードルがあって、そもそも選べる物件数の少ない田舎で理想の家は、簡単には見付からないんだろうなぁという気がします。
大阪のように、あまたある物件から選ぶという感覚で田舎に来たら、軒数の桁が全く違ってたのは誤算でしたね。
「大阪に戻っておいでよ~」なんて、お客さん方が言ってくれますが、今のようなのんびりした環境に一旦住むと、正直大阪にはもう住めないなぁと思います。
空気、水、人、、、住んでいた時にはそれ程感じなかったことが、外に出てみるとちょっとキツイわぁ・・・と感じるんですよね。
なので、「さぶるーのお客さん達とお店と一緒に、ポコっと持って田舎に行きたいですわ~」なんて返します。
こんな感じで、まだまだ時間がかかりそうですが、ありがたいことに、月1、2度の販売会という臨時営業でも、大勢の方がいらしてくださるので、しばらくは行ったり来たりで大阪のお店を続けようと思っています。
話を移住の事に戻しまして、、、ここ最近、その土地土地がどんな歴史を持つかについて考えるようになりました。
私は、約2年ほど前から移住先を探していたんですが、そのときは、その土地について深く考えることもなく、田舎の雰囲気や、車やバスの移動や、家の間取りなどで探していました。
明日香を選んだのも、風景の美しさに惹かれたからでした。
実際移住してみてから、なんだか説明の付かない不思議なことが色々あるんです。
様々な人とのご縁が繋がって、自分で明日香を選んで来たと思っていたのが、どうも何かに導かれて来たような気がします。
ここにはちょっと気色の悪い話もいくつかあるんですが、詳しくは書きません(笑)
見える人には見える、、、というやつです。
古くから人が住んでいた奈良は、その土地土地にいた人たちが、長い間に様々な歴史を紡いできたので、穏やかに見える景色の奥には、語り継がれるおどろおどろしい話があることも。。。
華やかに繁栄を続けてきた場所や、目には見えない因縁、怨念が積み重なる場所。
だからなのか、5分も歩けば、お寺や神社から、小さな社やお地蔵さんなど、人々が手を合わせる場所が沢山あるんです。
地図には載っていなくて、実際に歩いてみないと分からないのですが、本当に至る所にあります。
所謂、教科書に載っている歴史ではなく、そこで生活を営んだ人々の歴史があって、今のその場所に繋がっているんだなぁと考えると、急に今と太古の昔が近づいたような、妙な気分になったりします。
そういう事からなのか、奈良の人はよく、会ってすぐに「どこの人?」って聞くんですよ。
イキナリやなぁ・・と思ったりしましたが、
「大阪から明日香に越してきたばかりです」と言うと、「あー大阪の人ね」ってカテゴライズされてしまいます。
なので最近は「明日香です」って言うと、「へーーー、明日香っぽくないね」と。。。
奈良の人にしか分からない、明日香の人はこんな感じ、高取の人はこんな感じ、葛城の人は・・・、桜井は・・・、みたいなのが明確にあるんですね。
土地を意識して育ってきた普通の感覚のようで、これが県外の人には閉鎖的と捉えられたりするのかもしれません。
なんかオモシロイですね。
随分ダラダラと書いてしまってスミマセン。
こんな話でも、田舎暮らしにご興味ある方、奈良にご興味ある方に、少し参考になったら幸いです。
移住を考え始めた頃には想像もしていなかった今の暮らしは、次に進むワンステップとは言え、中々学びの多い道中です。
どんな方向に進むのか、まだよく分かりませんが、日々を大切に進みたいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました!
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