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2020/08
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これからのお菓子作りに向けて2
プリン比較

昨日に引き続き、今後のお菓子作りに向けて、素材の話など書きます。
ようやくお菓子の写真が出てきましたが、まだ販売用ではなくて、、、すみません。
3種類の卵で焼き比べたカスタードプリンです。
見た目は、どれもさぶるーのプリンじゃない色ですけど、どれが美味しかったかは後半で。


実は、今も不眠症のような状態が続いてはいますが、一気にお菓子作りの意気込みを取り戻したキッカケのようなものがありまして。

東京のお客様が送ってくださった、柑橘とハーブのマーマレード。
マーマレード

しばらく旨いものを食べたいという欲求が無くなっていたばかりか、食欲も全然なかったので、今の自分の味覚だと繊細な味など分からないだろうなぁ、、と申し訳なく頂いたんですけど、

一口頂いて、、、
マーマレード2
ん?
んんん!?
おぉおぉ!!
味覚と嗅覚の集中力が覚醒。。。

柑橘の皮の苦みを程良く出しながら、そこに別の爽やかな苦味。。。
マーマレード3

原材料にある洋酒、これ、アブサン(ヨモギのお酒)だそうで、この香り高い苦味が絶妙なんです。
苦味on苦味の美味しさで感動したのは、初めてかもしれません。
ん?、え?、っと、食べ進めるうちに、複雑で繊細な味と香りが増して、、、参りました!

この微妙なニュアンスの苦い旨さが伝わるオタク人ってどれくらいいるんだろうか・・・、とは思うのですけど、旨いものを食べたら、その味をお菓子に表現したくなってしまう癖がドワっと出てきてしまいまして、

なんちゃって自家製のアブサンを作ってみました。
アブサン1

スピリタスに、生ヨモギ+乾燥ヨモギ+アニスシード+フェンネルシード。
これを2か月くらい置いたらマイルドになるらしいので、それから柑橘と合わせたお菓子にして登場させたいと思います。
どんな味になるんでしょう・・・?


そしてそして、ちょっと声も出やすくなってきたので、まだ外で人と話していなかったのですけど、気になっていた卵の生産者に会いに行ってみました。
引き籠り根暗が、初遠出です(笑)
IMG_20200827_162612.jpg

気になっていた卵とは、スーパーの産直コーナーで売っていたのを初めて食べて、
おぉぉ!?平飼い有精卵で、この味出してるなんて、どこの卵、どこの卵???
黄身にはちゃんとコクがあるのに、油臭さや魚臭さは無くて、白身の透明感のあるスッキリした味わい!
(安価な卵は白身にエグミが出る事が多いみたいです)

トップのプリンの写真では、左がこの卵を使ったものです。

真ん中は、別の平飼い有精卵で、黄身の味が薄くて、微かに白身に砂っぽい味が出ています(鳥は砂も食べる習慣があるみたいです)

右は、奈良で旨いと言われている卵黄が濃いタイプの鶏舎飼育の卵で、さぶるーで仕入れていた卵(←京都亀岡産)を少し薄くした感じの味わいで、どことなくワザとらしい卵黄の色とコク。。。


これまで仕入れていた卵は、とても黄身の味が濃くて旨味の強い卵でしたが、気になっていたのは、生食で感じる微かなエグ味と、必要以上にコクを添加したような卵黄の濃さ、鶏舎卵という工業的な生産過程であることでした。
ただ、加熱しても卵のコクがちゃんと残る事、カスタードなどに飼料の魚臭さが出ない事、ケース販売があって、いわゆる高級卵よりも割安に使用できる事などで、7年間ずっとこの卵を使ってきました。

今まで、美味しいと聞く卵を山ほど食べてみました(おそらく奈良産の平飼い卵は全て)が、仕入れていた卵より味とコストで上をいくものがなかったので、若干の引っ掛かりがあったまま使い続けてきました。
平飼いだから良いかというと、全然そうではなく、平飼い・放し飼いでも、安価な飼料で不衛生に育てていて、生臭い卵というのは沢山ありますし、鶏舎飼育でも、自家配合のこだわった飼料を与えて美味しい卵も沢山あります。
そもそも、お菓子は砂糖とかクリームとかバターとか、もっと旨味を感じる素材を使うのだから、卵にそこまで重点的に拘る必要もないのかもしれないですけど、いつか美味しい安全な卵に出会ったら見直したいと思っていた素材の一つなんです。

・・・ということで、三重県まで生産者に会いに行って来ました。

すごい山の中で、自然豊かな元リゾート地で、地元の方々が自然を守りながら運営しているんだとか。
昔の裏庭の小屋で飼ってる鶏、的な感じの、自由にゆったり育っている鶏たち。
鶏舎

大阪の都会から、エコリゾート体験で来たら、なんだか馴染んでそのままスタッフになってしまって、早10年という、若いのにすばらしく気概のある女性が案内してくださいました。

卵は始まってまだ2年だそうで、飼育数も少ないので、奈良へは3カ所、それぞれ数パックずつしか出荷していないなくて、結構希少な卵みたいです。
一つずつ、丁寧に割れを確認して、手作業でパックされています。
IMG_20200827_165035.jpg

実際に行ってみると、味だけではなくて、色々な惚れこみポイントがあって、夏場で産卵数少ないのに50個無理を言って買ってきてしまいました。
卵シート

秋から雛を増やすそうで、その雛たちが産卵するようになればもう少し流通量は増えるようですが、それでも数人が手作業で世話をしているので、中々大手鶏舎のような流通は難しいそうです。

あと、小規模の平飼い卵でありがちなのが、味が季節によって変わって安定しないという事もあります。

ひとまず、これまでの卵をまた仕入れつつ、いくつかのお菓子で使ってみて、この卵の良さを出せるお菓子から変更していこうかと思っています。
生で食べても安心で美味しいので、思わずパクパク食べてしまうのですけど、、、価格はこれまでの卵の2倍以上・・・。
大事に少しずついただかねば。


プリン以外にも、試作で何種類か焼いてみます。
そんな事もしつつ、9月に入ったら始動できるように、製造計画も組み始めておりまして、いつも(のような)さぶるーのお菓子販売再開までもう一歩というところに来ました。

後から振り返ればこの期間を笑い飛ばせるように、マイペースで進んでいきます。
また長文になりました。
いつもご覧下さって、本当にありがとうございます。


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これからのお菓子作りに向けて
みかんの木

写真は、裏庭の青い実を付けているミカンの木です。

日中はまだ結構暑いですけど、夕立もちょくちょく来たりして、一時に比べて、朝晩は少し涼しくなりましたね。
夏も終わりに近づいて、そろそろ動き出す準備を始めております。
のろのろ試運転という感じです。


この6月初めからの引き籠り期間、心の拠り所になっていたのが、庭の草木たちでした。
外に出て庭の草木を見て、裏の土手に上がって緑の爽やかな風を感じて、というのが、暗闇の僅かな光だったように思います。

それまでは、花が咲いてキレイだなぁと思ったり、なんだか草ボーボーになってきて元気な植物たちだなぁ・・・くらいに思いながら、これといった世話も何もせずに放置していたんですけど、都合の良いもんですね。
草取りして、水やりして、混み合った所を切って、植物たちが心地悪そうなところは、メンテナンスをするようになりました。

ネギ、ニラ、紫蘇、モロヘイヤ、ミント、バジル、摘果みかん、早取り小松菜、かいわれ大根
IMG_20200723_174808.jpg

ネギ、ニラ、紫蘇、モロヘイヤは、取っても取っても無限に生えてきます。
適当に種をまいて忘れていたスイカやオクラも少し取れました。

自分で植えてみたものも少しあるのですけど、殆どが前の住人が育てていたもので、野菜も何種類かあったりして、ありがたく収穫して頂いています。
もちろん、農薬も肥料も使っていない自然放置栽培で、素朴で嫌みの無い味わいです。

肥料をたっぷり与えた野菜って、どこかしらワザとらしい味というか、なんとなく感じる植物自身ではない嫌な旨味?というのがあって、美味しいんだけど、どうも不自然に感じたりするんです。
特に、果物は肥料たっぷりで大きく甘く育てているのが多いので、不自然な旨味と感じる事が多いです。


他にもハーブ類や、フキや三つ葉やミョウガなど、自生しているものもあったり、食べられる植物が意外とあったのに、これまで全然世話をしていなくて、なんとなく雑多な緑と思っていたなんて、もったいない話ですよね。
人が何も手を加えなくても、自生するような植物は力強くちゃんと育っていて、ちょっと申し訳ない感じもしますが、それぞれの収穫を楽しみにしていたりします。


色んな植物が、虫や鳥と共生しながら、植物同士でもやり取りしながら、毎日少しずつ静かに成長している姿は、観察し始めると驚きや発見が多くて、なんだか自然大先生様って感じに思えてきました。

ちょうど自宅で色々と発酵を試してみたりしていたので、目に見えない酵母の生命力も、植物の生命力も、人の手入れの有無にかかわらず、全てが生きて循環していることを肌で感じて、これまで見えていなかった世界はすごく偉大なものに感じるようになりました。

摘果ミカンの発酵
発酵ミカン

そんな自然の循環を改めて感じて、自分のお菓子作りにもうちょっと取り入れていけないかなぁと考えています。
かねてから考えていた、これまで使っていた材料の見直しをするなら、今がそのタイミングかもしれないと、材料の変更に着手しております。

考えてみたら、とても当たり前の事なんですけど、全て命あるものから作られた素材を組み合わせてお菓子は成り立っているのに、お菓子という製品になってしまうと、元々の命あるものという感じがとても希薄になるんですよね。
この期間に学んだ命の循環の一端を、命あるものとして感じられるお菓子に作り上げられたら、もっと食べた人も感動するんじゃないかな、なんて考えています。
ということで、ただいま、植物たちに向き合いつつ、素材の見直し研究中です。

こちらは宇陀カフェで収穫したローズマリー
ローズマリーカンファ
水やりなどのメンテをずっと怠っている事に加えて、元々肥沃な土壌ではないため、自宅のローズマリーより、カンファーという成分が強いようで、防虫効果が優れていることが分かって、裏口の虫よけに重宝しています。

ハーブも、生活に取り入れたりするだけでなく、お菓子にももっと活用していきたいなと思っています。

明日は、脱引き籠り後、初めて遠出して見に行った卵の話を書きます。
相変わらずお菓子以外の話題ですみません。
ご興味ある方は読んでくださると嬉しいです。
最後までご覧下さってありがとうございました。


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近況
IMG_20200820_070804.jpg

皆様、大変ご無沙汰しております。
メールやメッセージにも、全然返信を出来ておらず、ご心配をおかけして申し訳ありません。


「さぶるー」として言葉を組み立てるのが中々難しく、人と会って話すこと、文章を書くことが、しばらく出来ないでいました。
これまで、菓子屋のさぶるーが、話すこと、書くこと、というのは、どこか本質的な自分とはズレがあったからかもしれません。

お菓子を作れなくなって、菓子屋になる前の本来の自分というのは、生きづらさや空虚感に満たされた、陰気で、いつも疲れていて、活気のない人間だったと思い出しました。
そうそう、自分の人生は小さな時から長らくこんな黒い雲に覆われていて、多くの人とは異質な感覚で、社会とズレを感じながら、何のために生きているのか分からないけど、まだ生きているから、ひとまずうまく流されて大衆化するような努力をしていたんだと。

それが、菓子屋になってから、自分が作ったお菓子で人が幸せになってくれるという体験を重ねて、生き方や考え方が大きく変わってきたんです。
その「自分は生きていていいんだ」と思える糧がなくなって、魂が抜けたような状態でこの2か月半を過ごしてきました。
付き合いの長い大阪の方々は、薄々気付いておられたかもしれませんが、6月の早いうちから精神的に安定せず、所謂うつ状態になっていたようです。


愛犬の介護で1時間おきに起きたり、深く長く眠ることが出来なかった事が、大きな原因になっていたと思います。
とても大切な小さな命の期限が目前に迫っていて、その線引きは自分の手にかかっているという重圧もあったり、そんな心労と睡眠不足とに、追い打ちをかけるような家の中のゴタゴタもあったりして、「さぶるー」として楽天的で前向きな言葉は全く出て来なくなりました。
スマホの電源を切り、人と会わなくなり、必要以外はずっと引き籠っていたので、よく考えたら、この期間に話した人は3人、ほんの数分だけでした。
合間にお菓子を作ろうとしても、集中力がなくて、ちゃんとお菓子を作る事も出来ませんでした。


こんな状況が続いて、言葉を組み立てて、文章を書く心の余裕が全くなかったのと、皆様のメールやメッセージを見るだけで、気が緩んで心が折れそうな気がして、電源を入れずにいました。
皆様に返信もせず、ブログも更新せずで、本当にすみませんでした。
よくコンタクトくださっていた方々にも、どう声をかければいいか分からず、逆に気を使って連絡を控えた方もいらっしゃるんじゃないかと思います。
連絡を取らなくても、色んな方の心配してくださる顔が浮かんでいました。ありがとうございます。


愛犬はお盆前に力尽きました。
2か月ちょっと、頑張って私に付き合ってくれました。
ずっと日照り続きだったのに、お別れが終わった瞬間、パラパラとほん数十秒だけ、小雨が寂しい涙のように降りました。

それから1週間以上経ちましたが、まだベッドに入ると気が張って眠れなくなってしまい、睡眠が安定していません。
ずっと声を出していなかったので、話し初めに声が出にくい感じもあります。
でも、お腹に大きな穴が開いたような感覚の喪失感は、徐々に薄らいできています。
そして、お菓子作りをする気力も湧いてきています。

以前のように、元気にお菓子を作れるようになるまで、もう少しお時間をください。
お菓子に込めるエネルギーを満たして、心に響くお菓子をまた作りたいです。


これまでの個人的な経緯ばかり書いて、重たい内容ですみません。
次こそは明るい内容で書きます。
最後まで読んでくださってありがとうございました。




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プロフィール

さぶるー

Author:さぶるー


菓子工房さぶるー は、きび砂糖や石臼挽きの小麦粉、オーガニックフルーツなど、ナチュラルな素材を使って、ヨーローッパのお菓子を中心に、真心込めて手作りしています。

Savoureux(さぶるー)とはフランス語で「おいしい」とか「香ばしい」という意味です。

素材にも作り方にも妥協せず、焼菓子はしっかりと焼き込んで香ばしく、生菓子は絶妙な味のハーモニーと口溶けを追求し、感動するお菓子作りを目指しています。

このブログでは、日々製造するこだわりのお菓子の数々を、作り手独自のウンチクと共にご紹介していますのでごゆっくりご覧下さいませ。

【カフェ 自然菓子茶房さぶるー】*不定期営業*
 奈良県宇陀市大宇陀小附960
 tel:050-3632-0126
 
 大阪出張販売、オンラインショップ、については、随時ブログでご案内いたします

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製造・販売・仕入・販促・・等々、全てを一人でやっている小さなお店ですので、お電話やご来訪に対応する余裕がありません。今のところ、広告やWeb掲載など、有料無料問わず、検討しておりませんので、営業のご連絡はご容赦くださいませ。

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